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日々あれこれ


by yangzi-o

力石巡り

 昨日は貴重な梅雨晴れの休日だったので、俳句を通じてその存在を知った「力石」を訪ねて福岡市近郊を一巡りしました。
 力石(ちからいし)は、力試しに用いられる大きな石であり、鍛錬と娯楽として、江戸時代から明治時代まで力石を用いた力試しが盛んに行われ、当時の男性は最低米一俵(60キログラム)を担ぐことができなければ一人前と認められなかったそうです。そのため若者たちは先輩達の指導を受けて毎日のように力石を担いで力くらべに興じたのです。

<賀茂神社の力石>
 久しぶりに地下鉄七隈線に乗り、初めて賀茂駅で下車しました。駅から徒歩5分あまりのところにあります。
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<太宰府天満宮の力石>
 何度も訪れているのに初めてその存在を知りました。本殿裏にあります。3個の石には松竹梅の刻字が彫ってあります。
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<五条公民館の力石>
 太宰府天満宮から政庁跡へと進む「歴史の散歩道」をちょっと離れたところにあります。刻字がないので事前に情報がなければ「力石」とは気づかなかったでしょう。小さくても何か由来を伝える看板があるといいですね。
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 「力石」は何も語りかけてはこないけれど、この石を多くの名もなき若者たちが担いで体を鍛え、肉体労働に励み、日本の歴史をつくってきたのだなあという感慨がしみじみと湧いてきます。パソコンで何でもできるような錯覚に陥り、人間の労力というものを軽視しがちな現代でも最後は人間の力が物をいうのです。
by yangzi-o | 2014-07-06 08:54 | お出かけ