◎『さよなら、そしてこんにちは』荻原浩
2007年 12月 09日
笑い上戸で泣き上戸の葬儀屋、健康食品番組に翻弄されるスーパーの店員、偽グルメ作家に騙される寿司屋のおやじさん、一人娘にクリスマスグッズをせがまれる僧侶等々、荻原さんらしい軽妙洒脱な文章でマジメに一生懸命生きる人々を描いた作品でした。
荻原さんはデビュー作の『オロロ畑でつかまえて』がとても面白くてそれ以後読み漁ってきましたが、この作品はその本領が発揮されていて、ここんところ体調が悪く落ち込みかけていた気分を持ち直してくれました。
個人的にはリストラされ初めての農業に挑む「ビューティフルライフ」が好きです。トイレも水洗ではなくスーパーも遠く携帯も繋がらない田舎に引っ越して、母親も姉も不満だらけなのに、引越しの大きな理由が不登校になった中3の晴也にあることは誰も「文句」の中に入れない。少女趣味の母親の律子さんが可笑しかった。
荻原さんはデビュー作の『オロロ畑でつかまえて』がとても面白くてそれ以後読み漁ってきましたが、この作品はその本領が発揮されていて、ここんところ体調が悪く落ち込みかけていた気分を持ち直してくれました。
個人的にはリストラされ初めての農業に挑む「ビューティフルライフ」が好きです。トイレも水洗ではなくスーパーも遠く携帯も繋がらない田舎に引っ越して、母親も姉も不満だらけなのに、引越しの大きな理由が不登校になった中3の晴也にあることは誰も「文句」の中に入れない。少女趣味の母親の律子さんが可笑しかった。
by yangzi-o
| 2007-12-09 20:28
| 読書