日々あれこれ


by yangzi-o
 2007年版「この絵本が好き!」国内絵本第一位に選ばれた絵本です。ルリユールとは製本業と出版業の兼業が長いこと禁止されていたフランスで400年前からつづいてきた製本・装丁の手仕事。
 木が大好きな女の子ソフィーはこわれてバラバラになった植物図鑑を修復してもらうため、ルリユールおじさんを探し出す。製本の工程が綺麗な水彩画でリアルに描かれていてとても興味深いです。
 ルリユールおじさんのお父さんもルリユールだった。「本は大事な知識や物語や人生や歴史がいっぱいつまっている。それらをわすれないように、未来にむかって伝えてくのがルリユールの仕事なんだ」「修復され、じょうぶに装丁されるたびに本は、またあたらしいいのちを生きる」
 こわれた本は大好きなアカシアの絵が表紙に生まれ変わり、『ソフィーの木たち』を金の文字でタイトルを刻まれた本に生まれ変わり、ソフィーは成長して植物学の研究者になる。

 ルリユールのような高度な職人的手仕事にはとうてい及びもつかないのですが、私も製本の仕事しているので、仕事が忙しくなって気持ちがささくれだったとき、また手に取って読み返そうと思います。
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# by yangzi-o | 2007-05-06 19:42 | 読書
このところ大島さんにはまっています。この『ほどけるとける』も良かったです。
 発作的に高校を中退した美和は祖父が経営する銭湯・大和湯のアルバイトを始める。出入り業者や常連客、同僚、恋人との日常のあれこれの会話や出来事が書かれていて、とくに大事件が起きるわけじゃないのですが面白いです。
 「年季が入った女たちのおしゃべりの難易度はけっこう高い。どこかに多量の毒を孕みつつ、表面的にはたいして誰も傷つかないですいすい前へ進んでいく。眺めながら、あんなふうにするすると綱渡りみたいに誰かと関係していくなんて自分には百年経っても無理なんじゃないかと思え、ため息が出そうになった。」
 美和さん、貴方だけじゃないわよ~といたく共感したくだりです。
 何がしたいのかわからず鬱々とした日々をおくっていた美和が、マッサージという仕事に進路を見出していく過程は、『ほどけるとける』というタイトルがピッタリだった。
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# by yangzi-o | 2007-05-05 19:41 | 読書
 図書館に予約したところ2冊手元に届きました。さっそく読んでみたところ、この作品は良かった!
 家庭内別居の両親の元で育った高校生の依子は、父親が単身赴任、母親が海外に出張することになり、友人の梢の家に4カ月間下宿することになる。3世代7人の家族とともに生活するなかで、自分の生い立ちやら家族についてだんだん客観視して自立していこうとする過程の描写がリアルでした。一見和気藹々とした梢の家族にもいろんな問題を抱えていたり、ドラマがあったりで面白くて一気読みでした。
 手元にある『ほどけるとける』や予約している『虹色天気雨』も読むのが楽しみです。
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# by yangzi-o | 2007-05-01 19:46 | 読書

2007年4月読了本

○『落下する緑』田中啓文
○『小さい”っ”が消えた日』ステファノ・フォン・ロー
○『万寿子さんの庭』黒野伸一
○『千年樹』荻原浩
○『父からの手紙』小杉健治
◎『読書という体験』岩波文庫
◎『八日目の蝉』角田光代
○『人生ベストテン』角田光代
◎◎『温室デイズ』瀬尾まいこ
○『ハルさん』藤野恵美
◎『悪人』吉田修一
○『ミミズクと夜の王』紅玉いづき
○『もう一度会いたい』小杉健治
○『夢を与える』綿矢りさ
◎『あのときにすきになったよ』薫くみこ

 今月は前半がまだ仕事が忙しかったので15冊止まりでした。イマイチ◎の本に出逢えなかったな。そんななかで瀬尾さんの『温室デイズ』は心のスイッチを押してくれました。
 『落下する緑』はジャズ好きな人にお勧めの本です。『夢を与える』はう~ん・・・。『あのときにすきになったよ』は絵本です。ついに児童書から絵本に行きつきました。でもとっても心に沁みるお話です。図書館にあると思うので読んでください。

 早くも一年の3分の1が過ぎてしまいましたが、この4カ月間の読了本は合計69冊でした。単純に計算すると年間200冊は突破できるかもしれません。特に目標を決めているわけではありませんが、心に沁みる本にたくさんめぐり会いたいです。

 <4か月間のマイベスト5>
『ぼくのメジャースプーン』辻村深月
『一瞬の風になれ』佐藤多佳子
『空飛ぶタイヤ』池井戸潤
『クローズド・ノート』雫井脩介
『幸福な食卓』瀬尾まいこ
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# by yangzi-o | 2007-04-30 21:23 | 読書
 『父からの手紙』がなかなか良かったので、図書館から借りてきました。大学を卒業したものの対人恐怖で引きこもりなった主人公の青年が、ふとしたきっかけで知り合ったアルツハイマーに罹患した老人の願いで昔の恋人を探というお話。人のために何か役に立ちたいという一心で、一歩ずつ引きこもりを克服していく過程が良かったです。自殺したとされる恋人も実は・・・。『父からの手紙』でもそうでしたが、先が気になって本を閉じることができず、お昼休みもかぶりつきでした。また借りてこようっと。
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# by yangzi-o | 2007-04-23 19:44 | 読書